やあ、そっちはどうだい?

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やあ、そっちはどうだい?
こっちは良くも悪くも、あいかわらずだ。
新聞の論説は、政治家の悪口を並べているし、
イチローは魔法の杖でヒットを打ち続けている。

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あの頃、僕らが熱狂した佐野元春もデビュー30周年を迎えた。
アンジェリーナも三十路となったわけだ。いや待てよ、歌詞の
中では当時既に「NYから流れてきたバレリーナ」だったから、
プラス10ウン歳ということか。

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砂時計の、こぼれ落ちる砂のように

「僕に残っている時間」は、さらさらと

僕の手の隙間から、すり抜け

「僕が過ぎてきた時間」の山に積もってゆく。

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今も こうして
君と僕をつなぎとめているものは、何だろうか?

「記憶」よりもっと 曖昧な
「絆」よりもっと やわらかな
 何か

今も こうして
君と僕をへだてているものは、何だろうか?
「日常」よりもっと うすっぺらな
「運命」よりもっと 透明な
 何か

*
君がどこからか、こっそりと(あるいは大胆に)、
この世界を望遠鏡で覗いているだろうから
(覗き穴の周りに墨が塗られているとも知らずに)、
僕はインディージョーンズのように悪戦苦闘しながら、
キンと冷えたビールに今宵も辿り着けている。
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by rocknrollnight | 2010-06-11 12:50
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