ある晴れた夏の日

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ある晴れた夏の日、静清バイパスの長い直線。
強い日射しが駿河湾に、きらきらと反射している。
時々、波立つこともあるけれど、幸か不幸か、
何も代わり映えしない日々。
未来が不安ならば、アクセルを強く踏み込むことを勧める。
車窓の景色は時速100キロで、過去へと飛んでゆく。
そう、時速100キロで、未来へと進んでいることを体感できる。
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「脳の手術を受けることになるかも」
幼なじみからの連絡を受けた時には、いろいろな事を考えて、
眠れないほど心配したというのに。
誕生日には、すっかり飲んだくれて忘れる始末。
翌朝、猛省し1日遅れのメールを送った。
「Happy Birthday!」
バイパスを降りて埠頭で撮った故郷の海の写真を添えて。
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晩夏、花火大会。行く夏を切なく惜しみたいのに、
大音量の歌謡ショーがムードを壊している。
昼間の熱気がアスファルトに宿っている。
河原を抜けてきた風がそれを冷やしてゆく。
草の匂い、虫の声、秋が近い。
夜空に咲いた大輪は、夏の日の残像。
風が運ぶのは、儚い思い出ばかりか。
プログラム最後の大尺玉の花火に祈る。
世界平和よりも家族の健康を。
歌謡ショーは今年限りにして下さいと。
友の手術が成功しますようにと。
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by rocknrollnight | 2010-08-24 12:30
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